基幹・創造・先進理工学部 (日本語)
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P35未来の学生へのメッセージアーリーバードプログラム理工学術院総合研究所が実施する、若手研究者育成・支援を目的とする事業。2011年に始まって以来、毎年15名程度、これまでにのべ217名が採択されています。採択者には研究助成金が交付され、自身の研究活動や、アーリーバードの活動を通じて生まれた、異分野の研究者との融合領域研究にも役立てることができます。W-SPRING2021年、本学は、科学技術振興機構(JST)が実施する「次世代研究者挑戦的研究プログラム」の支援を受け、博士後期課程学生のキャリアパス確立と経済的支援を目的とした「早稲田オープン・イノベーション・エコシステム挑戦的研究プログラム(W-SPRING)」の運用を開始しました。制度運用開始以来、理工学術院の5研究科に所属する博士学生369名が本プログラムに採択され支援を受けています。 現在、理工3学部からは約7割が大学院修士課程に進学しています。そして修士課程を修了した後も、さらに研究を究めようと博士後期課程に進む学生たちがいます。そんな知への飽くなき探求心を持った3名が、博士後期課程の魅力について語ります。博士後期課程に進んだきっかけは何ですか?研究分野の持つ可能性と奥深さに魅了され、学際的な研究領域に挑戦したいと感じたため進学を決意しました。修士課程での企業インターンや研究者との対話を通じて、理論と実社会をつなぐ研究を深めたいという思いが強まりました。早稲田大学の若手研究者支援制度や国際共同研究の機会、学際的な研究環境にも魅力を感じました。今取り組んでいる研究内容と、その面白さを教えてください。数学とデータサイエンスを活用し、生物の進化や細胞の変化を解明する研究に取り組んでいます。具体的には、鳥の遺伝情報から飛行能力の進化を探ったり、ヒト幹細胞の変化を捉える新しい分析法を開発したりしています。数学・情報科学・生命科学といった異分野の知識を統合する面白さがあり、専門家との議論を通じて新たな発見が生まれることが魅力です。学生生活の学びの中で、一番印象に残っている経験を教えてください。修士1年次に早稲田大学で開催されたISIAM(応用数理国際学会)が最も印象に残っています。4年に1度の大規模な学会で、普段のキャンパスが国際会議の場に様変わりし、連日活発な議論が交わされる様子に圧倒されながら発表に臨みました。国内外の研究者から興味を持っていただけたことが、その後の研究の励みになりました。分野や年齢に囚われることなく、好奇心の赴くままに興味を持ったことを追求してみてください。世界はまだまだ未知なことで溢れています。基幹理工学研究科数学応用数理専攻博士後期課程1年河井 雪野さん(神奈川県・中央大学附属 横浜高校/基幹理工学部 応用数理学科卒業)―博士後期課程で、未知の扉を開く―知のプロになる

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