熟考と選択を積み重ね新たな学びの創出を。Dean'sDean'sMessageMessage11早稲田大学第一文学部東洋史学専修卒業、同大学院文学研究科史学(東洋史)専攻修士課程修了、同博士後期課程退学。早稲田大学文学部専任講師、助教授を経て、2006年より早稲田大学文学学術院教授。現在は文学学術院長ならびに文化構想学部長を務める。専門分野はアジア史、清朝史。30年以上前に留学先の北京でバードウォッチングの楽しさを知り、現在まで続く趣味に。清朝時代の鳥類図鑑に関する論文も執筆。文化構想学部長 文化構想学部では2年次から論系と呼ばれる専門の課程に分かれます。「多元文化論系」「社会構築論系」など全部で6つある論系の名称はどれも、皆さんにとって何だか聞き慣れず、具体的な学びのイメージが湧きにくいかもしれません。既成概念と結びつきにくいこれら論系の名称にも、従来の学問領域の枠を超えて新たな知の創出を目指す、文化構想学部の特色が表れているといえます。そしてもう一つの意図として、名前からイメージが湧きにくいからこそ、「これはいったい何を学ぶところなんだろう」と受験生の皆さんに自分で調べてもらう、そのための仕掛けでもあると私は理解しています。 自分でよく調べた上で選ぶという姿勢は、文化構想学部の4年間の学びにおいても重要です。カリキュラムの自由度が高く、科目の選択肢も多いため、論系に進んでからも学びの組み立て方は一人ひとり違ってきます。数多くある選択の場面で、一つおすすめしたいのが、早稲田大学の研究者データベースなどを活用して、各教員の専門分野や研究内容を調べてみることです。そうすることで担当科目名だけでは分からない、それぞれの教員の専門性の根っこの部分が見えてきます。自分の興味関心につながる講義やゼミを選ぶ手掛かりになるでしょう。表面的な情報だけで判断するのではなく、熟考の上で選択する経験を積みながら、自分だけの新たな学びを文化構想学部でつくりあげてほしいと願っています。YANAGISAWA Akira 柳澤 明文化構想学部
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