入学案内(日本語)
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自らの興味関心や熱中できるものを出発点に、世界に貢献する道を見つけよう人類社会が直面する課題。 解決に挑むために必要なのは 文理の枠を超える知識と思考知性、感性、理性を礎に グローバルな視野を持ち 人々に貢献するリーダーに誰にでも居場所がある早稲田で 思う存分に挑戦を重ね、 まだ見ぬ可能性を広げてほしいPresident’s Message「たくましい知性」で考え抜いた解決策を、多くの人からも納得されるものに練り上げるには、自分とは異なる考え方や価値観を理解し尊重できる「しなやかな感性」が必要になります。加えて、他者の考えや意見に耳を傾け、互いに熟議し高め合う「ひびきあう理性」も磨いてほしいと思います。多様性と国際性を特色とする早稲田大学のキャンパスは、背景の異なる人々と学び合う機会に満ちています。留学生の受け入れ・ 9私たちの社会がいま地球規模のさまざまな問題に直面していることを、日々のニュースを通してみなさんも感じていることでしょう。世界各地で続く紛争や国家間の対立、気候変動に伴う異常気象、記憶に新しいパンデミックの脅威など、人類が抱えるこれらの問題に共通するのは、「これが解決策だ」という明確な答えを持つ人が世界中に誰一人いないということです。また同様に、みなさんが社会に出て日々ぶつかる問題の多くにも答えはありません。こうした正解のない課題に対して、解決策を自分の頭で導き出す力、すなわち「たくましい知性」を備えた人を、早稲田大学は育てたいと考えています。その基礎となるのが大学で修める学問です。学問には、文字ができて以来約5,000年にわたる人類の経験のエッセンスが体系的にまとめられています。現代の私たちが抱える問題への答えはそこにはありませんが、100年前や1,000年前の人々が当時の問題にどう対処したのかという思索の軌跡が刻まれています。つまり私たちは学問を通して、未知の問題に挑むための考え方や方法論を学ぶことができるのです。問題への確かな解決策を探り出すには、ものごとの本質を見抜く洞察力も重要になります。それには文系と理系を横断する幅広い知識や視点が欠かせません。早稲田大学が全国の大学に先駆けて、文理融合の教育の仕組みを整えてきたのはそのためです。本学では全ての学生が学部の垣根を越えて履修できる多彩な教育プログラムを展開しています。なかでも基盤教育は、「アカデミック・ライティング」「英語」「データ科学」「数学」「情報」の5分野をそろえ、世界的に見てもこれだけ整備している大学は数少ないと自負しています。「全学副専攻」も多様なテーマで設置しています。所属学部の学びと組み合わせ、「たくましい知性」を鍛えてください。送り出しとも規模は国内最多で、2032年を目標に、全ての学部生に在学中に中長期の留学を経験してもらいたいと考えています。そのための奨学金の拡充など、経済状況に左右されない留学環境の構築にも力を入れています。早稲田大学で学びを深め、経験を広げ、「たくましい知性」、「しなやかな感性」、「ひびきあう理性」を身につけた皆さんには、グローバルリーダーとして力を発揮することを期待します。日本や海外のどのような場所・組織で仕事をしていても、世界の人々のことを常に視野に入れ、何らかの形で貢献しようと尽力する。それが、早稲田大学の考えるグローバルリーダーです。創設者の大隈重信は「一身一家、一国の為のみならず、進んで世界に貢献する抱負が無ければならぬ」と説きました。この精神を受け継ぎ、早稲田大学は、研究や教育を通して世界人類に貢献し続ける大学でありたいと考えます。そのためにも、国や国籍に関わらず、すべての学生や教員が本学と世界とを自由に行き来できる環境の整備に注力し、真に国際的にひらかれた大学を目指して進化を続けています。世界に貢献する人になりたい、そのための力をつけたいと考えるみなさんにとって、早稲田大学は学びがいがある大学だと、自信を持って言えます。また、自分がどう世の中に貢献できるかが分からない、という人もいることでしょう。そうした人にこそ早稲田大学で学んでほしいと願います。大切なことは、自らの限界を定めることなく挑戦を重ね、面白いと思うものを見つけて打ち込むことです。その中で視野を意識的に広げ、活動を通して何か人の役に立ったり、現状をより良くしたりする方法はないかを考えてみる。それが貢献への一歩になります。早稲田大学は、誰もが対等で、誰にでも居場所がある大学です。学問探究やスポーツ、文化活動など、それぞれが関心のあるものにひたむきに取り組み、互いを認め尊重し合う文化が根付いています。1,000を超えるサークルをはじめ、ボランティア活動や各種ワークショップなど、興味を持ったことには何でも挑戦できます。自分が面白いと思うものを追求し、それが誰かを喜ばせたり、現状の課題を改善したりすることに繋がるのなら、これほどやりがいのあることはないでしょう。熱中できるものや高め合える仲間に出会い、その先にあなただからできる「貢献の仕方」を見つける。そんなかけがえのない経験を、早稲田大学で重ねてみませんか。

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