44早稲田大学には、特定の研究テーマに対して専門領域を超えて研究者が集い、多面的なアプローチで学術研究活動を展開する「プロジェクト研究所」の仕組みがあります。その一つである「グローバルヘルス研究所」は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行でグローバルヘルスや「健康と人権」に関するさまざまな課題が浮き彫りとなったことを契機に、2021年9月に設立されました。コロナ禍は世界の国々の社会経済活動に多大な影響を与えましたが、特に、社会の中で脆弱な立場にある 社会科学部 教授中央大学法学部卒業、金沢大学大学院社会環境科学研究科修士課程修了、同博士課程修了。博士(法学)。立命館大学人間科学研究所研究員、神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部講師、金沢大学人間社会学域法学類准教授・教授を経て、2019年より 現職。専門は社会保障法、国際人権法。人々ほど生活基盤がおびやかされる状況が各国で生じました。感染者や医療従事者、その周囲の人々に対する偏見や差別の問題もありました。コロナ禍でのこうした負のインパクトやその対応を検証することは、この先に起こり得る新たなパンデミックや大規模自然災害などの緊急事態に適切に対処するためにも極めて重要です。 学内の多様な専門分野の研究者が参加する本研究所では、国内外の研究者や実務家、研究機関などとも連携し、学際的な国際共同研究プロジェクトを展開していく予定です。INTERVIEW専門領域を超えて研究者が集い、共同研究プロジェクトを展開棟居 徳子 Munesue Tokukoパンデミックの経験を踏まえグローバルヘルスを学際的に研究
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