法学研究科 (日本語)
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修士課程 :社会人入学 151979年より東京都東久留米市役所に勤務し、企画調整課長、職員課長、総務部長等を歴任。現在は企画経営室長を務める。1992年中央大学法学部通信教育課程卒業。2019年より早稲田大学法学研究科修士課程民事法学専攻で環境法研究に取り組む。2021年3月修了。民事法学専攻2021年3月修了2000年上智大学法学部卒業。2006年に弁護士登録し、海事事件を専門とする法律事務所で多数の海事関係事案を担当。2016年より早稲田 大学法学研究科修士課程民事法学専攻で国際海事問題について研究に取り組み、2018年より、同研究科博士後期課程に進学、2023年3月博士学位取得。民事法学専攻2018年3月修了 法学研究科に入学したのは、弁護士として10年のキャリアを積んだ頃です。それまで実務を通して専門知識や経験を得てきましたが、事務所があまり扱わない分野もあり、自身の知識にも偏りが生じていることを感じていました。海事法を幅広くかつ体系的に学びたいと考え、社会人入学を選択しました。 印象に残っているのはゼミ形式の授業です。学術論文や裁判例を題材に参加者全員で議論をするのですが、多様な立場の社会人が集まっているため、本を読むだけでは得られない情報や知識、視点に触れることができました。論文の執筆では、関連する資料をしらみつぶしに読み込み、誰にとって有利・不利かではなく、自分が正しいと思うことを論証することが求められます。日々の弁護士業務で行う文献・判例の調査や準備書面の起案とは似て非なるもので、難しさと同時に面白さを実感しました。研究を続けるべく博士課程への進学を決断し、米国のマリタイムリーエンに関する研究で学位を取得しました。図書館の蔵書や電子資料の充実度も早稲田の研究環境の魅力です。 実務の現場において弁護士がしっかりとした訴訟追行を行うことによって海事法研究はより発展し、また、海事法研究が発展することによって日本の海事事件の裁判・仲裁は確実にレベルアップしていくと思います。博士の学位を取得しましたが、今後も弁護士業務と並行して研究を続け、日本の海事法研究の発展に貢献したいと考えています。 市職員として長年にわたり地方行政に携わってきましたが、以前、エネルギー管理統括者を務めた際、地方行政では環境政策や省エネの規制整備が等閑になっていると認識させられました。近年、猛暑や集中豪雨が頻発し減災レジリエンスの強化が求められているものの、この分野を支える人材が不足しています。「学び直し」を通して、先ずは自身が行動することで人材育成上も役立つと考え、社会人学生として法学研究科で「環境問題と法」について学ぶことを決めました。 在学中は、「地方自治体における地球温暖化対策のあり方、方向性」をテーマに、研究成果を実践に活かすことを念頭に取り組み、国の政策等にも携わっておられる大塚直教授にご指導いただき、多くの資料や先端的情報にも恵まれ、限られた期間の中で課題解決に向けた方向を導き出すことができました。日々の研究が、現在のVPP、PPA導入と職務上の成果へと結び付いており、確かな手応えがやりがいにつながっています。 仕事との両立に努める中で、やむを得ず授業を欠席・遅刻することもありましたが、その都度、先生方には柔軟かつ親身に対応いただき、社会人でも通学しやすい環境や体制が整っていると実感しました。少しでも関心がある方は、トライしてみることをおすすめします。長い社会人生活で、かけがえのない価値ある時間を手に入れられるはずです。研究活動と実務の両面で研鑽を続け研究活動と実務の両面で研鑽を続け日本の海事法研究の発展に貢献したい日本の海事法研究の発展に貢献したい実践を意識して環境法研究に取り組み実践を意識して環境法研究に取り組み得た成果を行政課題の解決に活用得た成果を行政課題の解決に活用修了生修了生佐々木 弘治 さん伊藤 洋平 さん

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