日本語教育研究科 (日本語)
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在学生在学生これまでに履修し印象に残った科目の一つが、日本語を第二言語として学ぶ年少者に日本語指導を行う「日本語教育実践研究(3)」※です。この科目を通して、日本語指導は子どもたちの日本語習得を支えるだけではないことや、日本語習得の側面 だけでなく、子どもたちの人生において日本語学習はどのような位置づけなのかなども考えたうえで指導にあたる必要があることに気づきました。また、実践研究や理論研究、ゼミも含めたどの授業においても、先輩・後輩に関わらず誰もが意見を言いやすい場が常にあることは、日研の良さだと実感しています。大学時代に地域の日本語教室でボランティアをしていた際、活動内容に課題や改善点を感じた経験から、修士論文では地域の日本語教育に関連するテーマに取り組む予定です。現場のボランティアの助けとなり、地域の日本語教室がより良くなるような研究ができればと考えています。大学院進学という決断を前に悩む人もいると思いますが、挑戦したい気持ちが少しでもあるのなら踏み出してみてはいかがでしょうか。そして、入学前に何らかの形で日本語教育の現場に関わってみることもお勧めします。そうすることで発見があり、掘り下げて考えたい課題も見えてくるのではないでしょうか。※2024年度以降、当科目は廃止となり履修できません。私自身もそうでしたが、多様な背景を持つ学習者と日々向き合う日本語教師は、文化の違いによるトラブルに直面しがちです。そうした問題をどのように解決するのかに関心が あり、日本語教師と異文化間能力をテーマに修士論文に取り組む予定です。大学院で研究を進める上では、時間管理のスキルをはじめ、継続的な努力、好奇心など、いろいろな要素が 必要だと実感しています。日研の同級生や先輩とは、研究に関する相談だけでなく、生活や卒業後の進路についても相談をしやすく、国籍や年齢を問わず、日本語教育を研究する仲間として交流を深められる環境も支えになっています。日本語教育をより深く理解するためには、日本語教師と学習者にとどまらず、多様な背景や立場の人と関わることが 大切で、日研にはそれができる環境が整っています。日本語を 外国語として学習している留学生もいれば、日本語教師のキャリアを積んできた人、あるいは日本社会における日本語に関心を持つ母語話者もいます。そうした多様性に富む学生との交流を通して、私自身も毎日新しい学びを得ています。14修士課程修士課程日本語教育の専門知識に加え実践力も身につけられる充実した科目の選択肢も魅力将来、日本語教育に携わりたいという目標があり、そのために必要な専門性を獲得することを目指し、学部卒業後に大学院進学を選択しました。高度な実践力を身につけられる科目が充実している点も、日研に魅力を感じた理由です。多様な仲間と共に学ぶ環境は日本語教育をより深く多角的に理解する助けに出身国のタイで中学生の時から日本語を学んできました。日本語教育に関心を持ったのは、大学に入ってからボランティアで日本語を教える立場を経験したことがきっかけです。 大学を卒業後、国費留学生として日本の専門学校で3年間 日本語を学んだ後、日研に入学しました。桶谷 彩乃2023年4月修士課程入学立命館大学文学部で日本語教育を中心に学び、在学中に日本語教師養成課程も 修了。2023年に卒業後、将来的に日本語教育分野の仕事に就くことを目指し、当研究科修士課程に進学。日本語教育の中でも特に関心のある、地域の日本語教室での活動について修士論文に取り組む予定。ワンナウェーク ワンナワイ2023年4月修士課程入学タイ出身。2019年タイ・ラームカムヘン大学日本語学部卒業。学部時代から日本語教育のボランティア活動を経験する。2020年4月に国費留学生として来日。東京の文化外国語専門学校に入学し、日本語学科に続いて日本語通訳ビジネス科で計3年学ぶ。卒業後の2023年4月より当研究科修士課程に在学中。

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