学校案内2024-25_本文001060_230824_web閲覧用
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atuyRABANatoK III IHSNORH522017年度建築都市設計科卒1990年生まれ、埼玉県出身。    立教大学経済学部会計ファイナンス学科卒業後、早稲田大学芸術学校へ入学。 卒業後約1年間の建築設計事務所勤務を経て、特別選考制度で早稲田大学大学院 創造理工学研究科 建築学専攻 古谷誠章・藤井由理研究室へ進学。2020年3月に修士課程を修了。同4月~ 株式会社 日建設計に勤務。2017年建築都市設計科卒1992年生まれ。大阪府出身。早稲田大学法学部を卒業、早稲田大学芸術学校に入学。卒業設計にて、2017年度保坂賞受賞。特別選考制度により、早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻に進学。現在、(株)竹中工務店に勤務。芸術学校での3年間、更に特別選考で進んだ大学院赤坂研究室での2年間は建築設計とはどうあるべきかを真剣に考え、学ぶことができた期間でした。芸術学校に入学を決めたきっかけは、手で考えるという教育方針と多様な世代・背大学では金融・会計を専攻していましたが、東京での自転車メッセンジャー経験を通して都市・建築に興味を持ち芸術学校へ入学しました。芸術学校には私のように建築外のバックグラウンドを持った学生が多く集まってきますが、それ自体が建築を学ぶ上で知識を勉強する以上に重要なトレーニングとなっていたように思います。建築をつくるには建築の知識だけあれば良いというわけではなく、人々の価値観、政治・経済・社会の状況、土地の記憶など今生きている時代のあらゆる事象を整理し、一つの形に統合していかなければなりません。芸術学校でのごった煮のような多様性の中でとにかく手を動かしてもがきながら建築を考える時間は、本質的には設計実務に取り組む姿勢となんら変わらないのです。景をもつ生徒が集まる環境に惹かれたからです。自らの手を動かして考えると思いもよらぬ発見があり、その都度わくわくして設計課題に取り組んでいました。その発見が楽しくて、何度もスタディをしたことをよく覚えています。また、同じ課題に取り組む中で、普段出会うことのない多様なバックグラウンドの同級生と会話をし、協業したのは貴重な経験になりました。私は大学では法学を専攻していましたが、同様に全く異なる分野から集まる同級生達の設計へのアプローチは本当に多種多様で柔軟な考え方に感心しました。また少人数制のため、第一線で活躍している建築家の先生方から濃密な教えを直接受けられる稀有な環境が実現されています。先生とのやり取りを繰り返しながら自分の設計案をブラッシュアップさせていく設計エスキスの時間は情熱的でとにかく面白い。さらに様々な分野のプロフェッショナルである先生方から専門技術を学ぶ授業の他、受講後すぐ旅行に行きたくなるような建築論や建築史の授業も充実しています。あらゆる複雑性に対して意味を見出して思考を整理し、事実関係を調整しながら一つの形に結実させていく力はAIでは代替することができません。芸術学校で得られる学びは最近よく聞かれる「リスキリング」よりもう少し深層の、将来建築設計を仕事にするかどうかに限らない現代社会を生きる上で助けとなる実践だと思います。2019年度 修士計画 混淆による近代都市造替計画そのような中でも、芸術学校在学中に最も印象に残っているのは、3年次の設計課題です。2年次より更に少数のスタジオ制となったことで、マンツーマンで長時間、現役の建築家でもある講師の方々と真剣に議論をすることができました。知識量の多さに圧倒されつつも、設計に対する自分の意見をきちんと伝える良い経験となり、現在の自分の糧になっています。現在、実務で建築設計をする上で、芸術学校での授業を通じて得た経験をもとに、なにより手で考えること、そして自分の意見を他者と共有することに重点を置きながら、取り組んでいます。稲葉 隆太 INABA Ryuta卒業生の声OB/OGComment廣西 航多 HIRONISHI Kota

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